INAUGURAL MESSAGE FROM NOBEL LAUREATE PROFESSOR MUHAMMAD YUNUS

message

ムハマド・ユヌス博士からの
メッセージ

ジャパンアクションタンクの設立おめでとうございます。
ついに日本でもアクションタンクが設立されソーシャルビジネスの発展に寄与できる体制が出来たことを大変嬉しく思います。

アクションタンクとは何かについてお話ししたいと思います。
日本では多くの若者や起業家、ビジネスマンがソーシャルビジネスに対し多大な関心を 持ってくれています。日本を訪問する度、私はそのことを強く感じてきました。
ただ一方で各個人や個々の組織が意見交換の場や経験を供する場が少ないようにも思いました。
もっと多くの人々が交流し情報を共有できれば日本におけるソーシャルビジネスはより 強固に拡大し発展していくのではないでしょうか。
また現在ソーシャルビジネスを実践している個人や組織にとっても横断的に他のソーシャルビジネスを運営する団体と情報を共有出来れば、自らのソーシャルビジネスをより良く発展させることが可能になると思います。
ジャパンアクションタンクにはソーシャルビジネスを展開する組織や個人の中心となり 傘の軸(柄)のような役割を果たしてくれることを期待しています。
具体的には個々の好事例やノウハウの共有が出来る場を提供するという役割を果たします。ソーシャルビジネスに関心を持つ若者にとって情熱はあっても何をどのように進めればいいのか分からないという人も沢山おられるでしょう。アクションタンクを通じて先駆者が彼らのメンターになってくれるでしょう。
そのような切磋琢磨の機会があれば日本におけるソーシャルビジネスは飛躍的な発展してくれるものと信じています。
アクションタンクは既にフランス、インドで設立され様々な活動を展開しています。
これから世界中でアクションタンクが設立されソーシャルビジネスの発展と拡大に貢献 してくれることでしょう。
今後は日本のアクションタンクがその中心となりリードしてくれることを期待しています。
ソーシャルビジネスを通じて社会的課題を解決しより良い世界を構築したいと考えている 多くの方々がジャパンアクションタンクに参加されることを強く希望します。
あらためてジャパンアクションタンクの設立、おめでとうございます。これからの発展を 心から祈念します。

                

ムハマド・ユヌス

バングラデッシュ人材
10万人プロジェクト

10万人プロジェクトの概要

  1. ① バングラデシュにおいて、全国にある国立看護学校で選抜された高校卒業生を対象に、1年間で日本語と介護のトレーニングを行います。
  2. ② 前半の6か月終了時点で、日本語検定4級と特定技能試験(介護)に合格した者は、日本の雇用主の面接を受けて就職先が決まります。
  3. ③ 後半の6か月終了時点で、日本語検定3級の合格を目指します。
  4. ④ 12か月終了時点で、日本へ出発して介護士として5年間働きます。
  5. ⑤ 日本で5年経過後、バングラデシュに帰国します。或いは、日本の介護福祉士の資格を取った者は、そのまま日本で継続的に働くことができます。

バングラデシュ政府と
一般社団法人JAPAN ACTION TANKの役割


ムハマド・ユヌス氏とJAPAN ACTION TANKの平尾理事長

バングラデシュ政府は、全国にある国立看護学校を本プロジェクトのトレーニングの場として無償提供します。
さらに、生徒の募集(1校あたり100名)並びに選抜に協力します。

一般社団法人JAPAN ACTION TANKは、国立看護学校へ日本語教師と介護の教師を派遣しカリキュラムの運営管理を行います。
さらに、就職先となる日本の介護事業者との面接をアレンジします。

本プロジェクトの特徴


Grameen Caledonian College of Nursing

バングラデシュから海外就労を目指す人材の多くは、斡旋プローカーに約100万円の高額手数料を支払っている実態があります。多くの人材は約100万円の手数料を支払うために借金を負うことになり、これは人材派遣における問題点となっています。

2025年5月、ユヌス首席顧問と石破総理大臣の会談において10万人プロジェクトが議論された際にも、この問題が指摘されました。そこで、本プロジェクトでは「Zero Debt Model」を掲げて人材に借金を負わせないスキームを検討しています。

具体的には、1年間のトレーニングにかかる費用を実質的に日本の雇用主に負担して頂くことにより、負債ゼロでの入国の実現を目指します。介護人材を必要としている介護施設を運営している企業は、特定技能として働くバングラデシュ人の幸せを願い、彼らの日本での仕事および生活の支援を行います。

このプロジェクトは、多くの関係者のご助言やご協力により支えられております。引き続き皆さまからのご支援およびご指導を宜しくお願い申し上げます。

Japan Action Tank概要

一般社団法人 Japan Action Tankは、2006年にノーベル平和賞を受賞されたムハマド・ユヌス博士が提唱されるソーシャルビジネスを日本で多くの方に認知してもらい、その活動が広がることを目指すため、2019年4月に設立されました。
3つのゼロの世界、貧困0、失業0、CO2排出0の世界を具現化するための組織として活動していきます。

一般社団法人名 一般社団法人Japan Action Tank
代表理事 平尾 恒明
理事 出雲 充、東 信吾
監事 佐竹 右行
事務所 神戸市東灘区向洋町中6-9 神戸ファッションマート5階
方針 日本にソーシャルビジネスの概念を広める中核的役割を担う
国内・国外の社会的課題をビジネスの手法を通じて解決する
設立目的 日本でユヌスソーシャルビジネスが展開されるための啓蒙活動と実践 ソーシャルビジネスを将来実践したいと考える個人、団体のサポート ソーシャルビジネスを展開する各団体と横断的な交流の場を設けることにより互いの理解を深め、情報共有の機会を創設
活動内容 Japan Action Tank Forumの開催 (ユヌス博士招聘)
ユヌス博士と経営トップとの面談
ソーシャルビジネス勉強会の開催
SDGs体験型研修の開催